練習でいい手ごたえをつかんだので、第7戦の鈴鹿南でその成果を発揮しようと意気込んでいましたが、なんとその第7戦が台風直撃で中止になってしまいました。楽しみにしていた鈴鹿なのに、コースの一部が浸水してしまいとても走れる状態ではなかったということなので仕方がないか……。本当に楽しみにしていたのに。
鈴鹿南が中止になってしまったうえに、スケジュールが合わなくて練習会にも行けず、結局2カ月も練習できない期間ができてしまいました(汗)。これまでの出場経験や練習でせっかくちょっとずつ上達してきたのに、忘れてしまうのではないかと本当に不安になります。だけど、悩んでも仕方がないので練習はできなくても、エボのメンテナンスだけはしっかりやって、最終戦名阪に挑むことにしました。
名阪のコースはシンプルそうに見えて意外と複雑。同じところを何度も通るコース設定で、ミスコースしてしまいそうなほど。ターンセクションは1カ所なんだけど、そのターンがまたやっかい……なんと、前代未聞の540°ターンなのだ! 180°のターンでも苦労している私が、はたしてクリアできるのだろうか? ただ、540°とはいっても一気に走りきらなければいけないわけではなくて、360°回ってから180°回ってもよし、180°を3回繰り返してもOK。
問題は今のエボの仕様を考えると分割にして回るのはちょっと厳しい。というのも、エボ10は電スロなので、アクセルを踏んでも加速するまでにタイムラグがあって、コースにそれなりにスペースはあるものの、再加速させて勢いをつけて何度もターンっていうのがやりずらい。なので結局は一発で決めるしか選択肢がないのだ。まあ不幸中の幸いとでもいいますか、最悪グリップでも回れるだけのコース幅はある。もしうまく回れなくても、切り返しにバックギアに入たりもたもたすることはなさそう。もちろん、できればズバッと成功させたい!
そんな思いで挑んだ1本目ですが、開始早々ミスコースする人が続出。同じところを何回も通るから、途中で混乱してしまうみたい……。私もミスコースしないようにスタート直前までコースを復習。そして、スタート! 予想どおり、ひさしぶりに走るから、今までの練習で覚えた感覚がだいぶぬけてしまっていました(汗)。どこまでのスピードだったら操作できるのか、ブレーキを踏めばどれくらい止まるのか、せっかく把握していた自分の限界点を忘れてしまいました(涙)。
結局、アクセルは全然踏めないわ、減速しすぎるはでボロボロ。でも、ひさしぶりに走るとやっぱり楽しいなぁなんて思っていたら「あれ? コースこっちでよかったかな?」と思った矢先、見事にミスコース……。黒旗を見たときのあの絶望感……。ヤル気だけはMAXだったのに、それが一気にしぼんでしまいました。
練習では何回かミスコースしたことあるけど、試合でのミスコースは初めてかも。スタート前にあれだけ復習したのに、くやしい! 2本目は絶対にミスコースできない。ビリでもいいけど(本当はよくないけど)記録なしだけはどうしても避けたい。あらためて慣熟歩行でコースをしっかり覚えて、もうミスコースはしないぞ! たぶん……。
そして2本目! 目標は完走(笑)。で、ルートを気にしすぎて走りのほうはボロボロ。ここ通るの何回目だろう?って一瞬迷ったけど、ややこしいところをなんとか無事に乗りきり、あとは540°ターンを残すのみ。よーし一気に行くぞ、最後にいいとこ見せてやる! と意気込んだのですが、減速しすぎて動きがギクシャク。リアがちっとも滑ってくれず、なんとかしようとしてもどうにもならない。結局ほとんどグリップで回ってしまってまたくやしい。でもとにかく完走はできた! とりあえずは目標は達成かな(汗)!
自分の走りが終わってから、先輩たちの走りを少し見学してきました。みんなターンセクションの勢いがすごい。できるだけ速く回れるように、ラインのギリギリを攻める。速くてスムーズ! 憧れますわ。今の私のウデではまだまだだけど、いつかあんなふうにカッコよく走れるようになりたいな。
今季はこれでシリーズも終わっちゃったけど、来季も頑張るぞ! 今年もたくさん課題や反省点が見つかったので、それをもとに来年ももっとうまくなってやる。 はやく先輩たちに追いついて、カッコよく走れるようにならないとね。ということで、来季は「ミドル戦」にチャレンジです。今シーズンもコラムを見てくれた方々ありがとう! 来季はクラスが変わったり、エボの車検があったりとまた何かと忙しくなるけど、まだまだ応援よろしくです!
小関あつみ
Ozeki Atsumi
1986年2月18日生まれ。ブラジルで生まれ、三重県で育った日本とイタリアのハーフ。ある日、ランエボを目撃してひと目ぼれ。お世話になっているショップ「HIR」の提案を受け、エボⅩを購入。初心者ながら2010年からジムカーナの地区戦と全日本戦に挑戦。