ついに全日本ジムカーナ鈴鹿戦が始まりました! この試合は私にとって今年2010年で最後の試合。そして、練習の成果を出しきる最後のチャンスです。さらに今回、秘密兵器も準備しました。じつは今までずっと純正のサイドシューで頑張っていたのです。理由は「純正ブレーキシューでターンの姿勢を体に覚えさせるため」ですが、今回ついに社外品のサイドブレーキシューを装着することになりました!
というのも、初心者がいきなり社外品のサイドブレーキシューを装着すると、どんな状況でも効いてしまうので、それでは無理やりクルマを回す間違ったターンを覚えてしまうそうなのです。これが装着されるってことは私がちょっとは成長したいうことになる? 現状では本番でのターンの成功率はちょっと低いけど、練習ではいちおうできるようになったし、サイドシューが替わったら本番での成功率もアップするはず!といいたいところですが、じつはサイドシューを交換してから練習に行く時間がなく、いきなり本番を迎えることに。まさにぶっつけ本番、私の最終戦どうなることやら……。
今回の全日本戦の天気は、公開練習日と決勝日とともに晴れの予報。このときはまだ9月だったからなかなかの暑さでしたが、雨の日にSタイヤで走るよりはマシ。お天気に感謝です。受け付けを済ませ、エボを街乗り用タイヤから本番用のSタイヤに履き替えて準備完了です。シーズン初めはひとりで30分以上もかかっていたタイヤ交換も、今では20分ほどでできるようになり、走り以外でも自分の成長を感じる場面でした(笑)。
さあ、余裕で準備を終えたところで、いつものように公開練習のコースを慣熟歩行です。ターンセクションが2カ所とサイドブレーキをチョン引きするところが数カ所あって、今回もなかなか難しそう。サイドシューも社外品に交換したことだし、なんとかなるだろう!と思っていたのですが、いつもながら考えが甘かったです。
いざエボで走り出していつもどおりにサイドブレーキを引いてみたら、今までとまったく違う動きにビックリ。パイロンに対して、いつもの距離といつものタイミングでサイドを引いたら、クルマの向きが変わるのが早くて私の操作が追いつかず失速。完全に失敗しました。
でも、ターンのすぐあとのチョン引き走行するところはスムーズにクリアできました。サイドシューを交換する前はこんなにうまくいかなかったポイントだったので、クルマの中で独りで感動しました。これだから運転は楽しいですね。次は左に180度ターンなんですが、場所が狭く起伏がある連続コーナーのターンで、クルマの体勢を立て直す距離が足りない。慣れないクルマでやっぱり失敗しましたが、サイドの感覚がちょっとわかった気がしました。
2本目がスタート。1つめのターンはちゃんとサイドを引いて向きが変わったと思ったらすぐクラッチをつないでアクセルを踏んだらしっかり回れた!が、2つめのターンは1本目と同じミスをやらかしました。失敗の原因はどうやら減速しすぎていること。狭いコースに、無意識にコースアウトが怖くて減速しすぎているのだと思うのです。
翌日の決勝に備え、家に帰ったあとに決勝のコース図を見ながらイメージトレーニングしました。公開練習では一度も成功してないターンもあるし、エボの動きもまだイマイチつかめないまま走るのは本当に不安です。その日は私はベッドに入ってもずっと走りのことを考えていました。
ここで掲載している内容は、エボマガ紙面から一部内容を抜粋して掲載しています。「もっと読みたい!」というひとは、ぜひ本誌もチェックしてね! »
小関あつみ
Ozeki Atsumi
1986年2月18日生まれ。ブラジルで生まれ、三重県で育った日本とイタリアのハーフ。ある日、ランエボを目撃してひと目ぼれ。お世話になっているショップ「HIR」の提案を受け、エボⅩを購入。初心者ながら2010年からジムカーナの地区戦と全日本戦に挑戦。