トップページコラム>三菱大好き編集部員ツチヤが送るなんでもイベントレポート!
三菱大好き編集部員ツチヤが送るなんでもイベントレポート!

2012/2/10

世界的一大イベント「東京モーターショー2011」開催
三菱自動車大躍進への布石を見届ける!!

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

行ってきました、東京モーターショー。注目はもちろん三菱自動車! ただし、今回はランエボ関連のトピックスはゼロでした……。

とはいえ、待ちに待った新型車が2台も公開され、しかもどちらもワールドプレミアつまり世界初公開となります。考えてみれば、前回発表された新型車っていつだっけ? OEMやMiEVを除けば、2010年2月に発表された「RVR」以来1年半以上ぶりの朗報です。

ということで、会場入りするやいなや三菱自動車ブースへ。とはいえほかのクルマに全然興味がないわけではなく、86やBRZも見てみたいし、世界の名車たちも勢ぞろいしているこんな機会はそうそうあるもんじゃない。でも、やっぱり三菱ファンとしては世界中のだれよりも早く新型車を見てみたいじゃないか!

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

いいポジションで写真撮れたらいいな~、なんて思いながらブースへ到着すると……すでにこの状態ですわ。メインステージからブースの外側まで、もうぎきゅうぎゅう! 巨大モニターの左右のベールに包まれた2台が注目の新型車。世界初公開の三菱車をこの目に焼付けるべし!

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

では1台目。先代ミラージュディンゴからじつに10年ぶりの復活となった、新型「ミラージュ」。写真がダメダメなので、イメージとして見てくださいな。ベールを脱ぐ瞬間のカメラのフラッシュがものすごいです。徹底した軽量化や、エンジンなどの高効率化により、ハイブリッドでもないのに30km/Lというクラストップレベルの低燃費を実現! タイで生産され、世界戦略車として各国でデビューすることとなります。

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

続いて、コンセプトカー「PX-MiEV II」を披露。先進のプラグインハイブリッド技術を盛り込んだこのコンセプトカーは、車格的にはアウトランダーの後継にあたるのでしょうか。前後にモーターを配したツインモーター式4WDとエボX譲りのS-AWCを採用。モーターとエンジンの複合燃費率はなんと60km/L以上、航続距離は800km以上という驚愕の数値を実現しています。スタイリッシュで都会的なデザインはすぐにでも市販できそうな高い完成度です。

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

「i-MiEV HOUSE」と名付けられたこのモデルは、リビングとガレージを融合するという電気自動車ならではの発想。外出先からリビングまで乗り付け、携帯電話感覚で家庭用電源からクルマを充電できます。さらに、万が一の停電時には、コンバータを介してi-MiEVから100V電源を引き、家電製品を使用することも。近い将来こんな風景が当たり前の世の中になるかもしれませんね。

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

新型車の次に注目したのが、新機構の可変バルブリフトエンジン。ここ数年GDIに取って替わり復権したMIVECの最新版なのですが、ランエボやグランディスに搭載された可変バルブタイミングに加え、リフト量もアクティブに可変させるシステムを新開発しました。かつてFTOやCA型ミラージュなどに搭載されたスポーツタイプの可変リフトのもとはことなり、あくまでも燃費対策が目的とのことです。

(C)ランサーエボリューションマガジン

係員が一瞬だけ開けてくれたエンジンルーム。なにやらあまり見せたくないようで、バーを掛けることもなくあっさり閉めてしまいました。

コストパフォーマンスに優れていそうなスマートなエンジンルームです。前方吸気で、エアクリボックスがヘッドの上に位置しているのが見てとれます。バッテリーやABSユニットと思われる物体を、バルクヘッドぎりぎりに配しているのは、フロントオーバーハングにかかる重量を抑えるためでしょうか。エンジン本体の搭載位置もだいぶ低く見えます。低燃費や低価格が大きくアピールされていますが、もしかしたら優しい顔に似つかない高い運動性能を持っているかも!? 

(C)ランサーエボリューションマガジン

次は三菱ふそうのブースへ。ブース全体を大きなマユで包み込むような独特の雰囲気を演出しています。展示車両はもちろん大型トラックアや大型バスです。普段街なかで見ても大きく感じるのに、屋内にあるとさらに巨大に感じまさに圧巻。

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

まずは小型トラックの「キャンター エコハイブリッド」。シャシーからキャブとバンが切り離されてたディスプレイです。こんな姿普段はなかなか見られないだけにインパクト抜群です! 車名のとおり、ハイブリッドシステムを搭載しています。ベースとなったキャンターは2010年に8年ぶりのフルモデルチェンジを実施し、エクステリアを一新。やや遅れてエコハイブリッドもフェイスチェンジし、これで2代目ということになります。

キャンターエコハイブリッドに搭載されているハイブリッドシステム。赤枠で囲っているところがモーターになります。エンジンとトランスミッションにはさまれるように直列にマウントされ、エンジンをモーターでアシストするタイプです。

「DUONIC」と呼ばれるトランスミッションは、ツインクラッチを有する自動変速機構。偶数段と奇数段のツインクラッチを駆使し、変速ショックの少ないスムーズな走行が可能になり荷崩れのリスクを軽減、トルコン式のA/Tと違うので燃費も改善します。

もうひとつ、環境に配慮した新システムが排気系にも採用されています。メルセデス・ベンツのディーゼルエンジン車でおなじみの「BlueTec」システム。排気管内に専用の尿素水を噴出させることで、有害な窒素酸化物(NOx)を無害な窒素と水に分解します。

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

大型トラックの「スーパーグレート エコハイブリッド」。コンセプトモデルではありますが、ナンバーを取得し、一般高速度道路でのテストも実施している車両で、市販が待ち遠しい1台です。

ダイムラーと共同開発した大型エンジン「6R10」と、12段自動変速トランスミッション「INOMAT-II」にモーターを接続。高速走行時の燃費を10%も向上させることに成功しています。

(C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン (C)ランサーエボリューションマガジン

大型バスのエアロクイーン。2007年に15年ぶりのフルモデルチェンジを果たし、2010年のマイナーチェンジではエンジンを「6R10」に換装、「エコカー減税」対象車となりました。また、ホイールベースを95㎜延長し、直進安定性が向上、客室やラゲッジスペースの拡大にも貢献。

なんといってもこの美しいデザイン。流れるようなラインで、細部まで非常にこだわった造形になっており、眺めているだけでうっとりします。エントランスも曲線を多用した構成で、乗る人に対するおもてなしの心を強く感じとれます。

運転席も、ドライバーの操作性と快適性を重視し、操作系で取り囲むように機能的にまとまっています。

今回のモーターショーもわくわくするクルマが勢ぞろいでした。ランエボの出展こそ見送られましたが、PX-MiEV-ⅡにS-AWCを採用するなど、ランエボで培われた技術が確実に生きています。

三菱のように、電気自動車からハイパワーターボ車までこんなに幅広い車種を量産しているメーカーが世界中にあるでしょうか。エコカーばかりできても、スポーツカーがないなんて寂しいですよね。だからこそ三菱のさらなる躍進を期待せずにはいられません!

ということで、東京モーターショー2011でした!

土屋光司

土屋光司
Tsuchiya Koji
ランエボマガジン編集部員

昭和60年5月29日生まれのO型。福島県出身。地元の工業高校を卒業後、愛知県岡崎市にあった三菱自動車整備専門学校へ入学。2級整備士の資格を取得後上京し、三菱ふそうのディーラーへメカニックとして入社。営業職も経験し、2010年6月にランエボマガジン編集部へ。小学生の頃ハマっていたミニ四駆の大会でもらった景品が偶然エボⅢのプラモデルで、一番最初に覚えた車種。それから徐々にエボ&三菱好きに。三菱整備学校へ進学を決める時はリコール問題まっただ中で、高校の校長先生から「こんな時に三菱に行きたいとは、何を考えているんだ!」と怒られて、悔しくて悔しくてしょうがなかったことが忘れられない。現在はとにかく仕事の上達を目指し、あこがれのエボを手に入れるために奮闘中だ。

↑ページの上へ