ランエボファンのみなさん、こんにちは。今回は本題に入る前にまずはご報告を。ご承知の方も多いかと思いますが、9月2日に岡山国際サーキットで開催された岡山ラウンドで#11オーリンズランサーが優勝し、今シーズンのシリーズチャンピオンを獲得することができました!
いつもたくさんのファンから温かい応援をいただき、本当にありがとうございます。残るレースはあと2戦。全力投球で戦いますので、変わらぬご声援よろしくお願いします。
さて、今回のコラムは「エボとインプの違い」について。メーカーは違えど、生い立ち・境遇が非常に似ており、生まれもってのライバル関係が数年間延々と続いているという、世界中を見渡しても他に類がないほど、非常に特異な車種です。
2L4気筒ターボ・4WDスポーツセダン。どちらも同じに見えますが、しかしその中身をのぞくと両メーカーの製作コンセプトはまったく違い、エボの直列4気筒DOHCターボに対し、インプは水平対向4気筒DOHCターボを搭載。
そして、基本的な大きな違いとしてエボがエンジン横置きのFFベースであるのに対し、インプは縦置きのFRベースと、その仕様は「似て非なる2車」であり、その2車がつねに接近したギリギリのバトルを繰り返しているというのが、逆に参戦しているわれわれにとっても非常に楽しい一面でもあります。
レースカーとしての2車の前後重量バランスを比べると、エボ=6対4、インプ=5対5。このバランスがその走りにも表れ、コーナー進入時、エボはフロントの重さを生かしてノーズを小さくインに入り込ませ、立ち上がりで電子デバイスを駆使し前後バランスをとりながらコーナーを立ち上がる。
対してもともと前後バランスの均一なインプは、それを生かしてセオリーどおりのきれいなラインを描いてスムーズに立ち上がって行きます。当然2車のラインどりは違いを見せ、テール・トゥ・ノーズ状態で右に左に交錯しながらのバトルは、ぜひナマで見てほしいです。
ここで掲載している内容は、エボマガ紙面から一部内容を抜粋して掲載しています。「もっと読みたい!」というひとは、ぜひ本誌もチェックしてね! »
山田基裕
Yamada Motohiro
スーパー耐久レース オーリンズランサーチーム監督
オーリンズランサーチームを指揮し、2006年はSTクラス2のシリーズチャンピオンに輝く。チームのドライバーは「不動」と言われる中谷明彦選手と木下隆之選手。このふたりの有名ドライバー陣を巧みにコントロールするさまは見事というよりほかなく、レーシングチームの監督が天職なのでは?と思わせるほどの立ち回りぶりを発揮する。2007年も引き続き同チームにて参戦決定。