感覚的にはほんの数日前、07年のオフシーズンコラムを書いたばかりのような気がしていましたが、またまたエボマガ担当者からオフシーズンのコラム依頼がきました。
気がつけば、あれからあっという間に1年が経過! 本当に月日のたつのが早く感じられる今日このごろです(おそらく私の年齢的な影響も多々あると思いますが……)。例年のように、すでに08年シーズンが終了する以前から今期の準備に忙殺され、監督業の私も、期待と不安が交互に押し寄せる日々を送っています。
振り返れば波乱万丈だった08年シーズン。その出入りの激しい戦いでシリーズランキングは4位と、過去ワーストの成績にとどまってしまいましたが、チームはリザルト以上に、ランサーエボリューションXに関する有意義なデータを収集することができました。オフと同時にそのデータを車両にインプットすべく、チーフを中心にメカニック達はレースカーの組み直しに突入。ノーズからリヤエンドまで、各部のマッチングやウイークポイントを確認。改良のために組んではバラし、またバラしては組み込むという、本当に気が遠くなるような作業の繰り返しが延々と続きます。
さて、こうして作り上げられていくレースカー製作作業と同時進行で行うオフシーズンの仕事が、スポンサー活動を含む環境作りです。チームによってマチマチですが、「勝ち」をねらうためには年間にして運営費・部品代などでウン千万もの経費がかかる今のスーパー耐久シリーズ。その最前線で活動しているわれわれチームスタッフを、有形無形で支えてくれている数多くの協力者(協力会社)があって初めて成立するのが、スーパー耐久レースを含むモータースポーツ活動です。
ここで掲載している内容は、エボマガ紙面から一部内容を抜粋して掲載しています。「もっと読みたい!」というひとは、ぜひ本誌もチェックしてね! »
山田基裕
Yamada Motohiro
スーパー耐久レース
オーリンズランサーチーム監督
オーリンズランサーチームを指揮し、2006年はSTクラス2のシリーズチャンピオンに輝く。チームのドライバーは「不動」と言われる中谷明彦選手と木下隆之選手。このふたりの有名ドライバー陣を巧みにコントロールするさまは見事というよりほかなく、レーシングチームの監督が天職なのでは?と思わせるほどの立ち回りぶりを発揮する。